[Gear Log #02] REJECT Arcade Controller WIP 設計思想とハイタニ監修
前回の更新では、レバーモデル・レバーレスモデルの2機種を並行で開発していること、そして試作段階での検証プロセスについてお伝えしました。
今回は、本製品の設計背景と実用性について深掘りしていきます。
● 設計背景 ── 美しさと競技性の両立
REJECTのアーケードコントローラーが設計の軸に据えているのは、「デザインの美しさ」と「競技の観点から考え抜かれた仕様」の両立です。

※写真はイメージ。実際の製品とは異なります。
筐体には流線形のフォルムを取り入れ、手に取ったときの収まりの良さや、洗練された造形にこだわっています。アーケードコントローラーは対戦中ずっと手元にあるもの。だからこそ、道具としての機能だけでなく、プレイヤーのモチベーションを高めるデザインであることも大切だと考えています。
その上で、競技シーンの実情に即した仕様を一つひとつ積み上げています。ここから先は、その具体的な中身に触れていきます。
● ハイタニ監修 ── レバーモデルについて
本製品のコンセプトは、REJECT所属ハイタニ氏の監修のもとで設計を進めています。

※打ち合わせの様子
元プロ格闘ゲーマーであり、コーチングや若手支援プロジェクト「ハイタニ登竜門」を通じて次世代のシーンづくりにも取り組んできたハイタニ氏。プレイヤーとしての経験と知見をデバイスの設計に反映することで、実戦に即したアーケードコントローラーを目指しています。
特にレバーモデルの最大の特徴は、ハイタニ氏自身が長年磨いてきたボタンレイアウトをそのまま採用している点です。レバーと各ボタンの位置関係を緻密に落とし込み、操作の流れが自然につながる配置を目指しました。
ハイタニ監修によって具体的にどのような要素がアップグレードされてきたかについては、今後のコラムで詳しくお伝えしていきます。
●ジャンプボタンモード
本機のレバーモデルには、ハイタニ氏のプレイスタイルを反映した「ジャンプボタンモード」を搭載しています。
※サンプルを用いた動作チェックの様子
通常モードでは、レバーの上方向入力が有効で、3つの拡張ボタンはいずれも攻撃ボタンとして使用できます。
ジャンプボタンモードに切り替えると、レバーの上方向入力が無効になり、拡張ボタンのうち手前側の1つがジャンプ専用ボタンとして機能します。こちら開発メンバーでは「ハイタニ」モードと呼んでいました。
この仕組みのメリットは、ジャンプの暴発が防げることと、特定のコマンド入力がよりスムーズになること。予期しないジャンプ操作やコマンドミスを防ぐことができ、特定のコマンド技の入力の精度と入力スピードが向上します。
● オフライン環境を見据えた実用性
設計全体を通じて意識しているのは、オフラインの大会会場で実際に使うシーンです。
まず、持ち運びやすさ。会場への移動中にストレスにならないサイズ感と重量バランスを追求しています。
さらに、筐体内部にはスペアボタンやドライバ工具を収納できるスペースを確保しています。オフライン会場でボタンの不調やメンテナンスが必要になった際、別途工具を持ち歩かなくても、その場ですぐに対応できる設計です。

● カスタマイズ性
標準搭載の三和電子製ボタンはもちろん、天板のボタン穴の径と厚みを他社製ボタンにも対応できる設計にしているため、ファストン端子式のボタンへのスワップも可能です。自分好みのボタンに入れ替えて、プレイスタイルに合わせたセットアップを組むことができます。

What's next? ── ハイタニ監修による進化
次回のコラムでは、ハイタニ氏との共同開発プロセスにさらにフォーカス。
試作機から製品に至るまでに、ハイタニ氏のフィードバックを受けて、どの部分が、どのようにアップグレードされたのか。こだわりのボタンレイアウトや、実践で見えた課題など、格闘ゲーマーならではの視点から生まれたこだわりのディテールと、試行錯誤の裏側を詳しくインタビュー形式にてお伝えする予定です。次回の更新もぜひご期待ください。